2014年07月26日

お前は誰のために国際協力をしているのか。

お前は誰のために国際協力をしているのか。
ミレニアム開発目標(MDGs)?
万人のための教育(EFA)?

それとも、日本のため?
活動を支えてくれている日本の納税者?
活動を日本から応援してくれている家族、友人、恋人?

あるいは、JICAのため?
ベナンにおいて、開発の世界において、JICAのプレゼンスを高めるため?
要望調査票(要請)のため?
担当調整員のため?

または自分のため?
キャリアのため?
人から認めてもらうため?

はたまた、ベナン共和国(任国)?
ベナン政府(任国政府)?
配属先(教育省地方組織)?

もしくは…現場の住民?


われわれ(開発関係者)の役割は、最終的な裨益者に貢献することなのだから、「現場の住民」が当然答えになるべきである。特に、現場のフィールドワーカーの自分の立場では、住民が答えにならないなら、やっている意味も資格もない。

言葉の上では、概念の上では、このようなことは理解している。そうだろう?
しかし、はたしてお前は本当にそれが出来ているか?

住民のためといいながら、実際は自分を満足させるため、自分の存在意義を見出すための活動になっていないか。
自分のキャリアにプラスになるように、企業での就職活動の面接で話せるように、開発専門家になるための履歴書に書くための活動になっていないか。
配属先の同僚、上司のため、配属先の成果のために活動をしていないか。
もしくは、コトヌーから活動を見守るJICA事務所関係者(調整員、所長等)、日本の人たちに「魅せる」ための活動になっていないか。


現場で実感すること
一人の人間、生活のある人間として、完全に無私な姿勢で国際協力をするというのは難しい、というのは現場に来てから実感する。将来どう食べていくか、どうやって家族を養うかを考えると、ちゃんとした職につけるように、職に結び付くような活動をすべきでないかという考えも浮かぶこともある。

自分の他にも、「開発」には、多様なアクター(stakeholder)が関わっているということは現場で実感する。冒頭に挙げたアクターあるいは目標は、大小の違いはあれど、どれも自分の活動に関わっている。そして、これらのアクターや目標は、一見同じ方向を向いているように見えて、実際はそれぞれの利害のために動いていて、十把一絡げに捉えることは出来ない。配属先と事務所の意向が違う場合もあるし、事務所内でも自分の活動に理解を示してくれる人、くれない人がいる。現場レベルでも配属先の視学官事務所と市役所、住民のそれぞれが異なった意見を持っていることもある。多様なアクターの中にいて、程度の差こそあれ、活動にあれこれ注文をつけられることや、批判・批評をされることも少なくない。

また、現場で感じるのは、楽しいことばかりではない。苦しいことや悩むことも多い。住民のため、とは分かっていても自分とは何もかもが違う住民との関係に疲れたり、苛立ったりすることもある。自分の存在意義がわからなくなることもしょっちゅうある。

自問自答
自分をかわいがることなく、自分に厳しく、住民と真摯に向き合う、その覚悟がお前には出来ているのか?様々なアクターから出される注文や批判、批評を気にすることなく、住民のために活動を捧げる覚悟が出来ているか?その覚悟を実行に移す決断力、行動力を持っているか?行動を起こしたことに自己満足せず、見落としているもの、取り落としているもの、欠けているものを見つけようとしているか?

理想論として「誰を向いて活動すべきか」、
そして、
現実問題として「誰を向いて活動をしているか」。
お前は誰のために国際協力をしているのか?
本気でやるための、自問自答。
posted by 木村だっくす at 15:17| Comment(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月26日

任国外旅行の行き先は○○○に決めた。

協力隊の2年間の派遣期間中、自分の任国(ベナン)以外の国に旅行に行ける制度がある。年間20日分、2年間で最大40日分任国外旅行に使えることになっている。

旅費は、一応本人持ちということになっているが、聞くところ普段の生活で浪費していない限り支給される手当の範囲内で旅行にも行けるようである。

旅行先であるが、任国以外のどの国でもいけるかというと、そうではなくて任国によって行ける国が異なっている。ベナンの場合は、セネガル、ブルキナファソ、ガーナ、ガボン、モロッコ、そして日本に行くことが出来る。

これらの国々、どの国も行ってみたくて悩んでしまう。

セネガル、ガーナは西アフリカでは比較的発展している国。ベナンとの違いを見て驚き、ベナンに戻ってからも新たな視点でベナンのことを見れるだろうと期待が持てる。セネガルでは同じ旧フランス植民地の間の差を、ガーナでは旧仏領と旧英領の発展の差を見ることができたら興味深い。

内陸国のブルキナ、中央アフリカのガボンは、おそらくこうした機会でないと行かないような国だからすごく行きたい。気候の違いや人々の生活の仕方の違いなどに着目してみたい。

モロッコは一度行ったことがあるが、フランス語が話せるようなった今行ったらきっともっと面白いだろうなと思うし、旅先で出会った人たちと再会を果たしたい気持ちもある。

日本。会いたい人が山のようにいるし、行きたいお店も、食べたい料理もたくさんあって、行けば大満足の旅行になることは間違いない。一度、日本に戻ることで、気持ちをリフレッシュさせ、より前向きに活動を展開できるようになるだろうと思う。


僕にとっては、これらのどの国も魅力的で、ベナンに来てからというもの「任国外旅行どこ行く?」という会話になるたびに返答に困っていた。

が、最近、ようやく決心が固まった。もう誰が何と言おうと、ここに行こう、というのが決まった。僕は決めた。



任国外旅行の行き先はベナンに決めた。

任国外旅行に使えますよ、と割り当てられた20日×2=40日間は、任国ベナンの任地サケテで過ごすことにした。もっと正確には、サケテにある村で過ごすことにした。

理由はいくつかあるが、要約すると任地サケテの村のことをもっと知りたいと思ったから。村人たちともっと一緒にいたいと思ったから。

20日間で外国の表面的な部分をちら見するよりも、自分の任地にある村の村人たちともっと深く関わって彼らの生活の深いところを見る方が今の僕には魅力的。

今のところ、候補の村が3つ。最近足を運び始めたHoume(フンメ)、水問題が深刻なIgbo-Egan(イボエガン)、ナイジェリア国境の村Apechi(アペシ)。

どこにするにしても、比較的長い期間(1〜2週間)村に泊まり込み、村人たちと生活する予定。

これらの村は、いずれも最近足を運び始めたところなので、まだまだ信頼関係を築いている段階。もっと関わって行って、自分の存在が「あたりまえ」に近くなったら泊まり込みを始めようかなと思っている。学校が長期休暇に入っている8月9月にできたらいいな。


この決断に迷いはない。
任国外旅行だけじゃなくて、ベナン国内旅行すらしない可能性が高くなってきた。それほど、いま僕は、村と深く関わりたい気持ちがある。

村で僕に何が出来るのだろうと悩みに悩んでもいまは何も考え付かないけど、とりあえず現地の人たちの目線に立つこと。しばらくは、それに徹したいと思う。
タグ:サケテ
posted by 木村だっくす at 08:43| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月13日

現場の目線、お金貰いすぎ、それでも

現場の目線、というものを強く意識して最近過ごしている。

住民が座っている横に一緒に座って通りを眺めたり、子どもたちが座っている席の隣に腰掛けて授業を見学したり、村人たちが座るゴザの上に一緒に座ったり。(なんか座ってばっかだ)

とにかく、現場の人たちが何をどのように見て、どう感じているのか、それを少しでも分かりたくて同じ目線というのを心がけている。想像するだけでなくて、実際に同じところに座ってみている。

座ってみると、「通りはこういう風に見えるのか」と、普段歩いている通りであっても見え方が違ってきて面白い。


ただ、こちらがいくら同じを意識しようとも、実際に同じ目線に立つことは難しい。というかほぼ不可能なのじゃないかと思える。

肌の色の違い、言葉の違い、歩き方、振る舞いの違い、いろいろと違いがあるせいもあるが、もっとも大きい(と今感じている)のは収入の違い。

青年海外協力隊は、「ボランティア」と称するものの、「手当」(現地の人たちから見れば、これは「給料」)が支払われている。任地の口座に振り込まれる手当(以下、海外手当)と日本国内に支払われる手当(以下、国内手当)の二種類を受け取る。その他あるが、ここでは簡略に二種類で。
この支払われる額、現地の水準からするとかんなり高給である。

現場の教員と比較した場合、僕の受け取る海外給料は、教員5人分の給料とほぼ一緒。

しかも彼らは、すくない給料の中から家賃、光熱費、ガソリン代、そして食費を支出している。(ベナンの人たちの足はバイク。しかも燃費悪いらしいのでガソリンを結構食うとか。給料の5分の1はガソリンに消える。)これらに加え、子ども(多くの先生が既婚、子ども平均3人ほど)の養育費、家族が病気になれば治療費がかかる。

一方の僕は、家賃はベナン政府から支払われているし、バイク・車に乗らない(乗らなければ仕事が出来ないという状況にない)からガソリン代もかからない。養うべき家族もいないし、病気になっても治療費は保険が下りるから自分では支払わない。払っているのは光熱費と食費くらいなものである。

手元に残る額を比べたらとてつもない差である。彼らはほぼゼロ、僕の銀行口座の残高は膨らむ一方である。

国内手当を含まずにこの差である。国内手当を入れたら、お偉い校長(定年間際)のお給料の2倍近く貰っている。


要するに、圧倒的に僕たちは貰いすぎている。


現場の目線を意識して、彼らの目線と同じ高さでものを見ようとしてみるものの、収入の違いによって超えられない何かを感じてしまう。

「彼らは何をどう感じているのだろう」「現場の目線」
思いを巡らせるが、実際にその立場にない僕は、体感として分からない部分が大きい。

現場の目線に立つって難しい。



それでも、わかろうとする努力だけは続けていきたい。確かに収入は大きく違うけど、ほかの部分は近付けることが出来るのだから。同じところに座って、同じ通りを眺めて、同じものを食べて。

とにかく、こちらが近付く努力を続ける。
相手にとって収入の違いが気にならない(違いがあることはわかっているけど、それをなしにしても付き合いたいと思ってもらえる)くらいになりたい。

出来るだけ、現地の人たちと、同じ目線で、生活と活動をしていこう。
posted by 木村だっくす at 07:39| Comment(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月10日

真っ裸

24歳

日本人



上智大学卒

名古屋大学大学院生

JICAボランティア

サケテ視学官事務所配属

白人

金持ち


これらの肩書をそぎ落としたとき、僕は誰なんだろうか。

真っ裸の僕は、どんな人間なのだろうか。

真っ裸の僕は、ベナンの人たちからどのように映るのだろうか。



「年齢ではなく、国籍ではなく、職歴ではなく、学歴ではなく、所属ではなく、スキルではなく、お金ではなく、あなたは誰ですか」

これは尊敬する調整員から新隊員に向けた問いかけ。



僕はどんな人間なのだろう。


肩書きをすべてそぎ落としても、
自信を持って自分という人間を見せられるような人でありたい。

逆にこちらも、相手の肩書きでなく、真っ裸の人間とまっすぐ向かい合い、関係を深めていきたい。


ちょっと遅いけど、2014年のテーマにしようと思う。「真っ裸」
posted by 木村だっくす at 06:57| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月29日

手洗い設備(tippy-tap)設置が楽しい!

僕は眠れないなんてことはほとんどなくて、どこでもいつでも眠ることが唯一の長所みたいなところがあるのに、なぜか今夜は朝3時に目覚めてその後眠りにつけないのでブログ記事でも更新しようかな。
今回は活動について。


しぶとく学校訪問を継続しつつ、
手洗い場設置をやっている今日この頃。

学校訪問は、全校訪問(92校)する予定は当初なかったのだけど、視学官(配属先)からの要望と校長先生が「おれのところにはいつくるんだ?」とプレッシャーをかけてくるので、結局全部訪問することに。

といっても、遠い学校は30km以上離れていたりするから、訪問だけでもなかなか大変で、現在のところ70校。これは各学校への挨拶みたいなものなので、ぼちぼちやっていこうと思う。5月中に全部回れればいいかな。


さて、今日メインで話したいのは手洗い設備(tippy-tap,ティッピータップ、以下TT)の設置について。

TT設置が最近おもしろい!

学校訪問をしたときに、「この学校は手洗い場があったらもっとよくなるなー」と思う学校には、「いや実はですね、こういうものがあるんですよ…」とTTを売り込み。営業のような感じ。それで良い反応が返ってきた場合には、日程を調整して再訪問、設置という流れでやっている。

ドタキャンがざらなベナン社会だから、繰り返し「日程を調整」し、材料を用意してもらうように念押しし、あーだこーだあって、予定日の午後(午後の方がうまく行くことが多い)、設置開始。
設置は、校長先生か教員と5,6年生6人〜10人くらいでやっている。

まず、設置する場所を決める。
大抵の場合、教室の前がトイレの前。校長先生や他の教員に意見聞いて決める。僕も「トイレ前でどうですか?」とか提案はするけど先生たちの方が学校の事情をよく知っているので、そこらへんはお任せしている。

あとは、穴を掘って、木の長さを調整して、ポリバケツに穴あけて紐通したり、、、基本的にこういう仕事は子どもたちにやらせる。

ベナンの子どもたちがすごいのは、こういった作業はなんでも出来るところ。
穴掘らせたらあっという間に4、50cm掘るし、
あなほり.JPG

木を短くしてと指示すれば、ちゃちゃちゃっと切ってしまうし、
木を切る.JPG

この紐とあの木にくくりつけてといえばひょひょひょいってやる。
ひもつけ.JPG

日ごろからこういう作業に慣れているんだろうな〜。感心してしまう。

そうこうしていると、TTはだいたい完成している。
最後に石鹸をポリバケツの隣にくくりつけたら完成!
完成.JPG


「TT設置が最近おもしろい!」と書いた割に面白さをあまり文字化できていないけれども、
詰まるところなにが面白いのかというと、生徒や先生たちと一緒になって作っていく過程が面白いんですね、僕には。

熱心に話しを聞いて真面目に仕事をする生徒や
そこにいるだけ見ているだけの生徒、
はたまた、すぐ調子のって先生に怒られる生徒がいたり、

石鹸に穴をあけるときに、生徒たちが「それであけたら石鹸が割れる」と散々言うのに「やってみなきゃわからない」とやってみて結局石鹸を割る校長だったり、

先生たちや生徒達とあーでもないこーでもないって言いながらの作業だったり

完成したTTを使う時、「一人ずつ使いなさい」と言われてちょっとはやってみるんだけど、結局楽しくなっちゃって5秒後にはわーわーなっちゃう子どもたちだったり、

そうしている間の先生や生徒達とのたわいのない会話だったり、

なんかいいよなーって思う!
何がいいのかうまく言葉にできないけど、楽しい!って思う!

「一人ずつやりなさい!」「はーい!」
TT使ってみる子ども.JPG

5秒後
結果、わーわーなる.JPG



初めの方は、TT設置に僕自身が慣れていなかったからどぎまぎすることも多くて、うまく出来るか不安の方が大きかったけど、
最近は作業にも慣れ、手順もスムーズ、(フランス語での)説明もスムーズに出来るようになってきたおかげで楽しむゆとりが出てきたのかもしれない。

まぁ、うまくいくときもあればうまくいかないときもあるけど、今は、良いも悪いも一つの過程として楽しむことが出来ているから、とてもよい状態にある。
人並み以上に感情に波のある人間だから、きっとすぐに落ちる時が来ると思うけど、今は楽しいっていう事実には変わりはないから、その間だけでも楽しんでおこう、って思う!

過程を楽しむ!
よい写真.JPG

それでは〜
posted by 木村だっくす at 13:54| Comment(0) | 活動 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月13日

エグン祭り(ブードゥー教)

しばらくパソコンを使わないで生活しているが、案外いけるもので、いやむしろ、パソコンを使わないほど、なんとなく生活が「豊か」になるような気がしている。空いた時間で本を読んだり、映画を見たり、勉強したり、おしゃべりしたり。パソコン(ネット)を使うと、どうしても必要のないページ(特にFacebookやtwitter)を開いてしまい、無為に時間を過ごしてしまうことがおおい。日本のみんなの近況を知ることは刺激になり、ベナンでの生活の励みになることもあるのだが、それはたまにでいいかな、というのが最近の心境である。そんなもんだから、今後もこのブログの更新の頻度も「気が向いたらアップする」というスタンスでいきたい。なので、この前のように2,3カ月更新なし、ということもあるかもしれないが、そこはご容赦いただきたい。


さて、今回は、2月にサケテであったブードゥー教のお祭りについて紹介したいと思う。

僕の任地サケテはブードゥー教の聖地で、ちょくちょくそれ関係のお祭りがある(みたい)。8月(9月)には、オロの祭りといって、女性や外国人がみたら「消される」というかなり怪しいお祭りもあるが、今回のはもう少し平和なエグン祭りである。エグンとは死者の蘇りのこと。

2月17日から17日間開催されたこのエグン祭りは、ワールドカップよりちょっと頻度の高い3年に一度開催される。ワールドカップが4年に一度だから、なんと12年に一度、ワールドカップと同年開催になるが、今年がその年であった。なんともラッキーなタイミングでサケテに来たものである。Merci Dieu ! (Thank God!)

「死者の蘇り」と言っても、姿を想像することは著しく困難であると思われるので、そしてもう文字で説明するのも面倒なので、写真何枚か載せることにする。

初日 (2).JPG

初日 (4).JPG

初日 (5).JPG

初日 (6).JPG

アビオラ (3).JPG
この最後の写真はベナンの現首相(サケテ出身)のエグン。お金持ちの家は、家のエグンを持っている。

エグンとは、こんな感じで全身を柄物の布や装飾品で着飾っでいて、派手なものから地味なもの(とうもろこしを入れる袋を服にしているエグンもいる。リサイクル。)、やたら背の高いエグンから、子どもエグンまで様々なエグンがいる。また、残念ながら写真に収めることができなかったのだが、「Asian Beuty」と書かれた布を服にしていたエグンもいた。エグンにもグローバル化の波が押し寄せているようである。
一応、言っておくがこれらは決して人間が中に入っているのではなく、死者の蘇りである。昔々、「これ人っしょ!ハハハハ」とエグンをバカにしたフランス人が後に「消された」という。発言には注意。

※ちなみに、サケテの気温は毎日30度越え、日中のもっとも暑い時間は35度を超える。エグンが生きている人だったら絶対熱中症になっている。このことからもエグンは「人ではない」と言える。

こども.JPG
こどもエグン


エグンが何をするのかというと、従者を引き連れて、街中を練り歩き、踊り、祈りを捧げ、かつあげをする。

エグンは国道3号線(サケテ唯一の舗装道路)沿いにある「母なる森」から次々と出てくるのだが、聞くところによると、その数500体以上。人によっては、1000体を超えると言ったりかなり数には適当だが、一つ間違いないのは「多すぎる」ということであろう。森から次々とやむことなく出てくる。アリがアリの巣から絶え間なく出てくるような感じである。

アリとエグンが大きく異なるのは、エグンはより凶暴だということ。森を出た後は、しばらく国道を歩いてから、市街地中心に歩いて行くのだが、この国道は首都ポルトノボから北部ケトゥにいたる大きい道路のため、とうぜん多くの車(トラック等も含め)行き来をする。しかも、現在(ここ数年来)、コトヌーから北部に続く舗装道路がめっためったのぐっちゃぐっちゃに壊れに壊れているため、ベナン北部に向かう大型バスも、サケテを通るこの国道3号線を利用する。エグンは、この国道をほぼ完全に封鎖、往来する車やバイクを止めて踊ったり、興奮したエグンはトラックを止め、よじ登ってお金を要求したりする。いやもう、なんでもありという体である。

トラック止めるエグン.JPG
少々見えずらいがトラックを止めて、エグンの舞を披露するエグン

その後、エグン達は三々五々市内各地へと散っていき、17日間市内をうろつく。やっかいなのは、ばったり道端で出くわすとお金をせびってくること。頼んでもないお祈りをしゃがれ声でしてきたと思ったら、手を差し出してお金をせびる。何言っているか分からないふりをすると、耳元に顔を寄せてきて小さな声で、「なにかちょうだい」と耳打ちしてくる(この時はしゃがれ声じゃない)。そしてあげないと、手に持っている木の枝で叩こうとする。これは、暴力と宗教の力という二つの巨大な権力を駆使した新手のかつあげと称するほかないであろう。怖えんだわ!

怖いけど、仲良くなると写真も一緒にとってくれたりする。

一緒の写真.JPG
図らずしてペアルック

ダブルピース.jpg
ダブルピース(主役はうしろのおばちゃん)

こんなのが17日間続いたエグン祭り。最初は「おー!」とか「これがエグンかー!」と感激したものだが、2,3日するとそれが日常の風景になってきて、街中でエグンを見ても「あ、いた。」と思うくらいで、というより、お金をせびられるのが嫌で、道を引き返して別ルートで家に帰ったりした。正直に言おう。めんどくさくなる!

でも「面倒くさい」は僕だけでなく、熱心なキリスト教徒やイスラム教徒も同じように考えていたようである。サケテには、敬虔なキリスト教徒やイスラム教徒も多い。こういう人たちは複数の神を持つブードゥー教があまり好きではなく、このエグン祭りを避けている人も少なくなかった。ただ、他のベナン人たちは飽きることなく、毎日夕方市場の前のエグンの賑わいを見学していたなぁ。やっぱり彼らにとっては大事な存在なのかもしれない。

追伸1.このエグン祭りは、2月後半サケテ中心部で17日間開催された後、市内の隣の郡にてまた17日間、その後また別の郡で17日間、その後またまた別の郡で各地で17日間行われる。先日、活動の一環で遠くの学校に足を運んだら、ひさびさにエグンを見つけて「こんなのいたなぁ!」と懐かしくなった。いなくなるとかわいくなるものである。

追伸2.エグン祭り初日、エグンの舞(踊り)をアイフォーンで撮影していたところ、迂闊にもポケットから携帯をすられた。その他にも、1件スリ未遂に遭遇。お祭りのときは、外部(ナイジェリア)から人がたくさんくるから、注意が必要。サケテにお越しの際は、荷物はしっかりと管理すること。

スリ直後.JPG
この写真の直前にすられた。この写真を取っている最中に携帯がなくなっていることに気がついた。


それでは〜
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posted by 木村だっくす at 02:13| Comment(0) | ベナン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月26日

DELF受けてきた

大変ご無沙汰しております。ブログ更新が停滞していた間、いろいろとありましたが、私はなんとか生きています。

さて、先日、ベナンでは年1回しか開催されないフランス語能力試験(DELF、デルフ)を受けてきました。

DELFの詳細に関しては、リンクを貼るだけにして、ここではすごく簡単に説明すると、
フランス語の聴く能力、読む能力、書く能力と話す能力を測る総合的なテストです。

DELFには試験のレベルがいくつかありますが、僕が受けたのは、B1とB2。日程は。B1が3月19日、B2が20日でした。
レベルはA1から始まり、A2,B1,B2,C1,C2と難しくなります。僕からみた今の僕のフランス語力はB1とB2の間くらい。(ベナンに来る前のフランス語力に関しては、以前の記事「ベナンで苦しむ僕のフランス語力を紹介します。」を参照してください)

さて、受けた感想ですが、
聴く:B1が思ったより難しく、B2が思った通り難しかった。
読む:そんなに難しくない
書く:制限時間に焦る
話す:B1は、できたのかできてないのか把握できない感じ。B2は圧倒的なミス!


聴くと読む
正直、B1はちょっと舐めてかかっていました。実際、DELFのウェブサイトにある練習問題を解いてみたところ、聴解と読解に限って言えば、それぞれ25点中、20点を超えていたので、本番もまぁいけるだろう、くらいの気持ちでいました。

しかし、本番になってリスニングが始まると、なにこれ珍百景状態。未知の土地に足を踏み入れたような、もう何を話しているのか、というか何が起きているのか分からない状態になりました。しかも、回答のほとんどは選択方式でなく、記述式だったので、あてずっぽうも使えない状態。何事も舐めてかかってはいけない、という教訓を得るとともに、リスニング終了間際から、朝舐めるようにして飲んだ飲むヨーグルトが下腹部を攻撃してきて、以後、DELFとヨーグルトという二つの敵と戦わなければいけなくなりました。

読解や書きに関しては、僕はそんな大きな苦労はなかったのですが、ヨーグルトとの戦いのせいで貧乏ゆすりが激しくなり周りの受験者には苦労をさせたかもしれません。

B2のリスニングは試験の前から「B2のリスニングはやべーどぅ」と独り言をつぶやいていたように、やべーかったです。ですが、読みに関しては意外と読みやすい題材で、結構正答率もいいんじゃないかと思えるような内容でした。

聴くと読むの対策とその効果
B2受験対策用として聞き取りの練習兼語彙力強化を狙い、日ごろRFI(フランスのラジオ局)のLe Journal en Francais Facile(簡単なフランス語のニュース、面倒なので以下「フフ」)を聞いています。

この「フフ」の効果についてですが、
聞き取りに関して言うと、B2受験者用としては、「フフ」では全然間に合いません。B2の聞き取りのスピードは、「フフ」の1.2倍の速度(もっと早いかも)なので、情報処理のスピードがついていきませんでした。僕は、「フフ」を聞いても、一回で理解できるのは大まかな部分だけで、ちゃんと理解するためにはスクリプトを見なければだめなので、B2に歯が立つわけはありませんね。

ただ、この「フフ」は、B2読解向けの語彙力強化にはいいかもしれません。試験本番の読解でも、「フフ」で覚えた単語がいくつも出てきました。しかもそれらの単語が、ちょうど設問で問われるような文章の中心的な単語だったので、「フフ」さんのおかげで理解できたーって思うところも少なくなかったです。

書く
さて、書きですが、B1、B2両試験とも制限時間との戦いでした。特にB2では、試験官が「残り30分」と言ったときに、「残り5分」と聴き間違いをして(なぜ)、焦って仕上げようとして、必要最低単語数に足りないという大事件が起きました。「長い5分だな」と思った時に、自分が時計もっていることを思い出して、確認してみるとまだ15分ほど残っていました。おっちょこちょい、というかわいい形容詞をつけて自分を慰めることにします。

そんなくそバカな僕は、ボールペンで文章を書いていたので、書いたものをぐちゃぐちゃと消す以外に手段はなく、ぐちゃぐちゃ消して書きなおして、という作業をしたら、それはそれは大変汚い答案用紙が出来上がりました。その答案用紙を見ただけでも不合格を突き付けたくなるような「きったねぇ」解答となってしまったことは、今後も反省して行こうと思っています。

話す
これに関しては、ほとんど何も準備せずに臨みました。話す、ではお題が与えられて、そこからテーマの抽出、問題提起、議論の展開(ここまでが個人のプレゼン)、そして試験官との質疑応答をすることになっています。

「テーマの抽出が必要なのは、これからどんな事柄について話すのかを試験管と共有するためで、プレゼンの始めにしっかりと示さなければならない」

これは、試験官に言われた言葉です。そう、試験中に忠告を受けました。つまり、テーマの抽出をしなかったのです。なんとなく、頭の中に描いただけで、それを試験官にしっかりと伝えなかった。質疑応答で「テーマは?」と聞かれた時も、頭のなかでふわふわしていたからうまく伝えることが出来なかった。

さらに議論の展開部では、具体的な例を交えながら、自分の意見のサポートしなければならないところ、具体例をほとんど提示しないという失態を犯しました。

これ以上書くと嫌になるので、ここらでやめますが、とにかくB2の「話す」は絶望的な出来で、このせいで合格は遠のきました。


まとめ
試験はこんな感じでした。結果は、約1カ月後にわかるそうです。舐めていたB1もやらかしたB2も全体的な出来はあんまり良くなかったので、どっちもかなり不安です。結果をみるのが非常に怖い。しかも結果は試験会場に張り出されるという辱め付き。

今回の試験の失敗から学んだのは、とりあえず僕の「フランス語はしょぼい」ってことです。今後、猛烈に勉強しなければ!という気持ちになりました。

てことで決めました。もう勉強します。来年の受験のときにはB2余裕合格、C1ギリチョン合格、つまり来年までにフランス語力「中の上」を目指して勉強します。

・RFIは1.2倍の速度で聞く、フランス映画を見る
・Jeune Afriqueという雑誌、LeMondeオンラインで読みと語彙力を鍛える
・時折、テーマにそって(主にB2対策用問題集にあるテーマ)書き、Lang-8という語学学習SNSサイトに投稿する
・いろんなテーマについてベナン人と話す。その時に自分の使っているフランス語の正確さも意識する。
・文法をしっかり学ぶ(接続法などもしっかり)。中級者用文法書の購入も検討中。


最近、どこかで「1万時間の法則」ということを聞きました。超一流になれるかどうかは才能ではなく、それに対して1万時間の時間を割く努力が出来るかどうか、という意味です。
1日10時間で1000日(3年弱)、1日5時間で2000日(5年半)。

この計算だと、1日10時間やっても協力隊派遣期間中に超一流にはなれませんが、1日3時間(1年で1000時間ちょっと)、可能なら5時間くらい(1825時間)取るつもりで勉強を続けていけば、1年後には「中の上」になれるかもしれないという気持ちで勉強して行こうと思います。

そうなると、ブログ記事を書いてる時間がもったいないので、そろそろ書くのをやめます。Jeune Afrique読もうっと。

それでは。
posted by 木村だっくす at 08:01| Comment(5) | フランス語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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